2013年7月号
年度更新&算定基礎から経営がわかる!
いよいよ今年の年度更新&算定基礎も、提出期限が目前です。
実務家、社労士として15年近くこれらの実務に関わってきていますが、不思議と毎年のように新たな気づき、発見があります。
今年からは、地元の経営者協会さんで、シリーズものの実務講座の講師を担当させていただいています。
4月の労働保険編に続いて、つい先日は社会保険編に登壇しました。

4月23日・労働保険編
(この日はNHKテレビの取材も入りました!)

7月26日・社会保険編
講師に与えられたテーマは、7月10日に提出期限をひかえる労働保険申告書を中心とした労働保険実務、および算定基礎届を中心とした社会保険実務のレクチャー&演習でした。
ただ実務解説をベースとしつつ、参加者のみなさんに少しでもおみやげをという思いで、両日ともにかなり広いトピックについてお話しさせていただくことに・・・
・平成25年の労働法改正(高年法・労働契約法)について
・労働時間(残業・休日出勤・変形労働時間)について
・労災の実務上の判断基準と事例Q&Aについて
・メンタルヘルスの場合の認定基準と実例について
・最近の三重県内管轄の年金事務所の調査実施について
・建設業を中心とする社会保険の未加入問題について
・巷で噂されている社会保険料の適正化策について
・実際に起こった社会保険実務をめぐるQ&Aについて
労働保険や社会保険の実務はシンプルな定例業務ですが、明らかにそこから経営が見えてくるものでもあります。
労働保険の申告からは、総額人件費の動きが一目瞭然につかめます。
固定費に占める人件費の割合は、それほど差が出るものではありません。
労働保険料の場合、伸びている業界や会社では「不足」が、逆の場合は「充当」が発生します。
「不足」とは賃金や人員の増加、「充当」とはその逆を意味します。
世間の言葉遣いとは少し異なりますが、とても分かりやすい数字ですね。
これが会社単位ではなく事業所単位で把握できるので、経営全体を見据えるひとつの目安にもなるのです。
社会保険の算定基礎の場合は、労働保険とは逆に、個々の従業員の賃金の動向をかなり明瞭につかむことができます。
あくまで4月、5月、6月の平均ではないかと思うかもしれませんが、平均的な事業所では必ずといってよいほど、年間トータルの傾向と同じ結果が出てきます。
矛盾がある、複雑すぎるという批判も浴びる社会保険の算定の仕組みですが、全体としてはつくづくバランスよくできているものだと思います。
そして今は、標準報酬額月額の年間平均額が、3か月の平均よりも2等級以上低い場合には、年間平均額で新たな標準報酬月額を算出するよう、申し立てることもできます。
過去に指摘されてきた算定基礎の制度の矛盾についても、完璧ではないにせよ改善が図られているのです。
残業代などの非固定的賃金も含めて、年間ベースで賃金(報酬)の変動を個々の従業員単位で確認できることの意味は、かなり大きいといえますね。
給与計算や人事考課などの実務は、悲しいかな縦割り的な発想で行っている会社も多いので、算定基礎から読み取れるメッセージは決して小さくないのです。
ぜひ、経営者の方もこれらの手続きの結果と向き合うことで、経営と実務がコミュニケーションをとる機会にしていただきたいものです。
決まり切った1枚の書類だと思わず、そこから読み取れる数字と真剣に向き合いたいものですね。
ナデック通信バックナンバー
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